学部学科 | 仏教学専攻 | ||
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科目種別 | 専門教育科目 | ||
科目名 | 事相教旨 | ||
担当教員 | 加藤 善朗 | ||
単位 | 2 | ||
開講時期 | 春学期 | ||
成績評価の基準 | 講義への参加態度(40%)とレポート(60%)で評価する。 レポートは①『当麻曼荼羅注』の書き下し、②現代語訳、③当麻曼荼羅トレースの3点である。 | ||
教科書 | プリントして配布する。 | ||
参考文献 | 講義中に指示する。 | ||
授業方法 |
授業概要 | 事相とは、一般的には現象世界にあらわれた〈真理〉という意味である。 狭義の事相とは、教相の対語で、教相が経典の内容やその世界観などの教理的面の論理研究であるのに対して、曼荼羅相承や曼荼羅供式など、儀礼に関わる具体的な側面を意味する。西山教義では、この事相と教相を車の両輪のごとく並習することが求められている。證空上人の当麻曼荼羅発見以来、西山派では、図像解釈学(イコノグラフィー)が著しく発展した。その膨大な遺産が事相教学である。この講義ではその淵源を法然上人の宗教体験にまでさかのぼって捉え直し、当麻曼荼羅と『当麻曼荼羅注』を対照させながら、図像に込められた意味を読み解く講義である。 |
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授業計画01 | 授業計画 |
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1 | 事相とは何か01 西山教義の特徴は以下の点に集約される。 ①事相・教相 思想と行動のバランスを大切にする教えであること。 ②正因正行 日常生活を積極的に位置づけること。 ③行門・観門 他力の存在に気づくプロセスとしてとらえること。 ④弘願 正しいおこないのなかに念仏があると考えること。 この①~④を当麻曼荼羅との関係でとらえなおす。 |
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2 | 事相とは何か02西山流は浄土宗とどうちがうのか?法然の最晩年の教義・思想を伝えていると考えられる点。口称念仏の比重について。戒律の位置づけについて。 西山流は浄土真宗と何が違うのか?他の価値観に対して融和的。 | ||
3 | 法然の宗教体験01──二祖対面と三昧発得01 法然の宗教体験を醍醐本『法然上人伝記』や『三昧発得記』から考察する。 | ||
4 | 法然の宗教体験02──二祖対面と三昧発得02 当麻曼荼羅の図像と法然の宗教体験を比較する。 | ||
5 | 證空と当麻曼荼羅01 證空の当麻曼荼羅拝見の経緯を考察する。 |
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6 | 證空と当麻曼荼羅02 全国に残る当麻曼荼羅のうち、證空が関与したと思われる遺品を取り上げ、その特徴を考察する。建保年間に成立した当麻曼荼羅建保本への證空の関わりについて考察する。 |
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7 | 『当麻曼荼羅注』を読む01(序文義) | ||
8 | 『当麻曼荼羅注』を読む02(序文義) | ||
9 | 『当麻曼荼羅注』を読む03(定善義) | ||
10 | 『当麻曼荼羅注』を読む04(定善義) | ||
11 | 『当麻曼荼羅注』を読む05(散善義) | ||
12 | 『当麻曼荼羅注』を読む06(散善義) | ||
13 | 『当麻曼荼羅注』を読む07(玄義分) | ||
14 | 『当麻曼荼羅注』を読む08(玄義分) | ||
15 | まとめ 課題についての説明や作成方法についての解説 |
注意事項等 |
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